タイトルが柔らかい物言いなのは、確信なんて全然無いから。
それでも、ずっと前から気になっていなのでそろそろまとめてみたくなった。
自分もMacを使うようになって一番ストレスが貯まるのはFlash Playerは周りな気がします。
Windowsのころは全然気にもしなかったことなのに、Mac版は異常なまでにCPU負荷が高く右クリックをしようものなら即座にSafari諸共落としてくださいます。
お陰様でFlash動画に現を抜かす生活から抜け出せたのではないかと、ある意味感謝しております;p
そんな有様なのでiPhoneに搭載されてもなんだかな…なんて思っちゃいます。
が、そんなミスディレクションに騙されてはダメ!
今回自分が言いたいFlashというのはWebブラウザの中で動くSWF実行環境のことではなく、開発環境のFlashのこと。
Adobeは次期(奇しくもiPadの国内販売と同じ日に発売)メジャーバージョンのFlash CS5の目玉機能として発表される予定だった、Flash CS5 で iPhone 向けネイティブアプリ作成に対応という衝撃的なもの。
みなさんご存知のように、Apple側が利用規約を変更して(まだ見ぬ)Flashを含むマルチプラットフォーム向けにネイティブアプリを書き出すことのできるクロスコンパイラの利用を禁止しました。
時代はHTML5だ!
なんて言っていますが、今現在Adobe Flashの存在も無視できないと思います。
それを本当に実現したのがAndroid2.2
PCと同じバージョンのFlash 10.1を採用しPCで見るのと全く同じものをそのままAndroid端末上で見る・触ることができます。
ただ、iPhoneが登場して3年以上経過してやっとこの程度というのはAdobe側の動きのにぶさはちょっと…
というように流されてはだめ。
気になっているのは開発環境のFlashをわざわざ排斥したこと。
Apple側の理由としては異例のJobs署名の公開書簡を発表しました。
Thoughts on Flash
内容をかいつまむと、
・iPhone等のモバイル用にどうせ作り直すならHTML5などの標準技術に移行するべき
・FlashはAdobeの独占技術だ
・Appleはオープンだ
・Flashはソフトウェアの働きが悪い
・サードパーティが間に入っていい試しがない
こんな感じ。
開発者としてはたまったもんじゃない気もしないでもないですが、Appleの言い分としては「すでにApp Storeには大量のアプリケーションがあり、Flashが必要ないということを証明している」という状況らしいのでAppleは強気でいられるみたいです。
…ちょっとまって。
Flashからネイティブで動くiPhoneアプリを書き出せるように、Adobeが苦労したにも拘わらず、どうしてAppleがそれを規制したのか。
Flashという閉鎖的な環境が悪い。Flashの動作負荷はモバイルの敵だ。 と言いつつも、iPhoneのネイティブアプリに書き出されたものでさえ禁止するのはなぜだろうか。
察するにAdobeの意向はFlashを使えばiPhone/Android/PC(Air)など縦横無尽のプラットフォームで利用できるネイティブアプリをひとつの開発環境(Flash CS5)で実現できるというもの。
慣れ親しんだFlashで上で、慣れ親しんだActionScriptで開発できる。なんと効率的なことでしょう。
ですが、Appleとしてはそこが気に入らなかった。
ボタン一つで吐き出される愛のないアプリケーションを認めるとプラットフォーム全体の品質低下につながると懸念。さらに、iPhone専用というコストをかける価値があるか見極める踏み絵にも。
なるのかな?
ところで、これを書いているときに衝撃的なニュースが。
Visual StudioでiPhone・iPadアプリ開発が可能に?
6月7日にApple社CEOのSteve Jobs氏の基調講演が予定されているが、そのうちの7分間程度がMicrosoft社のVisual Studioに関するデモに割り当てられているとのこと。Apple社は従来からMac OS X標準のXcode以外でのiPhoneアプリ開発を認めていないため、Visual Studioも標準開発環境の1つとして提携する可能性が高いとのこと。