Ōita,
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この写真は前回のオープンソースカンファレンス'09 大分 13日/感想の一幕です。

今回のセミナーの内容は

  1. IPA のオープンソースソフトウェア(OSS)ビジネスの利用実態調査
  2. 携帯CRMシステム タッチャン

についてです。

 

IPAで有名なのはシスアドや基本情報の資格、未踏などを行っている機関です。
実態調査と言うことでなかなか興味深いお話でした。

OSS活用ビジネスという観点から調査を行っていますが、行う対象は受注した方ではなく、受注された方…つまり、ベンダー側になります。

以下気になった点を箇条書き。

  • (以下、有効回答の)ベンダー全体の7割が自社・サービスの一部としてOSSを活用
    全体の5割は実際にサービスとして提供している
  • OSSの利用範囲としてWeb系が非常に強い
  • Linuxサーバはベンダー全体の7割の選択肢に入れ、5割が顧客に提案する
    しかし、現状として受け入れられるのは2割程度
  • 開発に利用される言語はJava、Perl、PHP…の順
    DBMSに利用されるのはPostgreSQLとMySQLの2強でほぼ互角
  • ベンダーにとってOSSを利用する利点は「低価格」
    デメリットはサポートが得にくい
  • ベンダーが考える顧客のメリット・デメリットはそれぞれ、「初期費用が安価」・「OSSを管理できる人材不足」があげられる。
    メリットとして昨今増えているのが十分な信頼性を得ている点
  • 日本語の情報が少ない
  • オープンソースの問題点でライセンスの理解不足があり、ライセンス問題を回避するために購入という形を取ることも少なくない
  • SaaSなどは利用者にとってOSSかどうかなど気にする必要が無く、機能を提供する
  • IPAでは実際に大学などでの使用に耐えうるOSS理解のためのカリキュラムを公開している。情報処理推進機構:オープンソフトウェア:OSSモデルカリキュラムV1

もっと詳しい内容は情報処理推進機構:オープンソフトウェア:第2回オープンソースソフトウェア活用ビジネス実態調査このページの中のPDFを見ればすべて分かります;p

 

 

携帯向けの顧客管理サービスを提供しているipoca(イポカ)のタッチャンについて。
月々数千円/店舗のコストで導入できる携帯クーポンシステム。
長いこと来店していないお客には値引き幅の大きなクーポンをメールするなど、きめ細かい管理が出来る。

FeliCaを用いたサービス。各端末には指定URLを表示させるだけの情報しか入っていないので各端末をネットワークで接続させる必要は無い。←衝撃的な発想の転換!!

すべての個人端末情報などはipocaが管理し、店舗などはブラウザを通じてipocaから個人を識別できない程度の情報を引き出し、それらの利用者に対してクーポンメールや情報をメールで配信する。

非常に面白いシステムだと思う。
実際の利用者の声としてはipoca Blog» ブログアーカイブ » 先日のニュース報道で「タッチャン」が。。を見て頂ければ、おじさんの熱弁が分かると思います;p

ちなみにこのシステムのバックエンド部分にオープンソースが使われています。実際に社長の話では「IT企業ではなく、IT利用企業である」という感じです。

 

非常に身になるセミナーであったと思います。
ただ、何だか感じたのは「オープンソースという合い言葉ももう終わったなぁ~」という不思議な感覚。