西田 宗千佳 ¥ 777
たしかに
読みやすいです
クラウドコンピューティングを消費者目線で見るのに適した本
ネットの現在を俯瞰する
まずはここから

本の感想です。
書評とかそんな偉そうなものじゃありません。

 

以前紹介した、「クラウド化する世界」は 過去の大転換と現在の情報革命=クラウドコンピューティングを読み解く、読み物のような感じでした。THE BIG SWITCHというタイトルの方が内容が入って行きやすいと思います。

もう一冊、「クラウドの衝撃」は 日本人が書いたより専門的な内容の本です。少々専門的な知識のある人ならデータなども提示されており満足できる内容。

この2冊は非常に素晴らしい書籍なのですが、どちらも技術者寄りの視点です。Googleがね…Amazon EC2がね…Windows Azureがね…そんなことは一般利用者にとってどうでも良いことな訳です。

 

それに対して、この本「クラウド・コンピューティング ~ウェブ2.0の先にくるもの~」は徹底的にエンドユーザー(最終的なSaaSを利用する人)にとってどんな利点があるのかという点で書かれています。ITに対して明るくない人でも理解できるくらい分かりやすいですが、深い内容を捕らえているかというと…

面白いのはiPhoneにかなりページが割かれていること。これはiPhoneに限らずにネットワークと接続することで購入した製品が「死なず」に済むと言うことです。アップデートで問題を解決するのは結構当たり前かもしれませんが、ファームウェアの書き換えで進化することはこれまでは少々考えにくかった。

 

身近な例(GmailやEye-Fi)で紹介されているので、取っつきやすいと思います。
「クラウドってすごいらしいからAmazon EC2で頑張っちゃうぞ!!」なんて言う人はまれですよね。

とにかく分かりやすく、Webの変化だけでなくそれを取り巻く環境も含めてきちんとまとめられています。
先に言ったように、毎日ネットにどっぷりだったり、技術ハァハァな人にはもの足り無いかもしれません。それでも、詳しくない人に勧めるならこれからなという感じ。

 

自分もオラクルの話は面白かったですよ。と言うよりも以外な感じです。